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  ◆ やぶ医師のひとりごと         第 103 号  ◆
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 H19年12月21日発行 購読者数 11532名
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ブログ: 「健康、病気なし、医者いらず」
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  <本日のテーマ> 心不全15(心不全の治療3)
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今日も「心不全の治療」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
 ○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
 ○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
 ○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
 ○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
 ○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
 ○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
 ○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
 ○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
 ○NYHA I~IV度
 I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
 1,心筋不全によるもの
 ○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心
 ○貧血、慢性の肺疾患
 ○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
 2.機械的障害
 ○心臓弁膜症
 ○先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
 ○心臓を包む膜の病気
  「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」
 ○高血圧
1)長期の徐脈(遅い脈)
 ○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
2)長期の頻脈(速い脈)
 ○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
 ○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
  心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
 ○「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる。」
  というのが、心不全の治療の基本。
 ○「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
 
  それぞれに対して、治療内容が異なる。
 ○「心不全そのもの」の治療に加えて、
  「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●急性心不全の治療
 ○メインになるのは利尿剤(おしっこを強制的に出す薬)
 ○利尿剤(利尿薬)には、点滴と飲み薬がある
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
先週は、心不全には「急性心不全」と「慢性心不全」があって、
それぞれに対して、治療内容が異なる。
で、「急性心不全の治療」の基本は、
「体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげること。」
そして、おしっこ(尿)を出す薬っていうのは、利尿剤(利尿薬)
と言って、点滴の薬と内服(飲み薬)がある、って話でした。
今日は「急性心不全の治療」の続きです。
今回から購読された読者も多いと思うので。
今日は、途中で復習しながら勉強していきますよ!
●急性心不全の治療
心不全っていうのは、心臓のポンプ機能が落ちて、
結果として体の中に水が貯まった状態の事です。
こういうのを医学用語で「うっ血」って言うんでしたね。
心不全の中でも、「急に」心不全になるものを、
「急性心不全」というのは、先週書いた通りです。
「急性心不全」の別名は、「うっ血性心不全」って言います。
体の中に水が貯まるから、それを体外に出す。
体の中の水分を、おしっこ(尿)として外に出す。
そういうのが、直接的な心不全の治療です。
そいで、今回はそれ以外の薬物治療についてです。
心臓っていうのは「血液」を体中に送り出す役割があるんです。
「血液」には、「酸素」とか「栄養」とか、
そういうのがいっぱい入っていますから。
血液が来なくなったら死にます。
「臓器」単位でもそうだし、最終的には人間も死にます。
「心臓」の血管が詰まって心臓に血液が行かなくなったら、
心臓の筋肉が死んで「心筋梗塞」になります。
「脳」の血管が詰まったら、脳が死んで「脳梗塞」になります。
「肺」の動脈が詰まったら、肺が死んで「肺梗塞」です。
血液を送り出したら、当然、同じ量の血液が戻ってきますよね。
血液っていうのは、体の中をぐるぐる回っていますから。
血液が体の外に出た場合、戻ってくる血液は少ないですけど。
それって、大出血って事ですから、そんな事になったら大変です。
くどいんですけど、心臓が血液を送り出して、それが戻ってくる。
でも、その戻ってきた血液を十分に送り出す力が
心臓になくなっちゃって、心不全って状態になるんです。
じゃあ、心臓まで血液が戻ってきたのは良いんだけど、
その血液を十分に送り出せないから、心不全になるんだから。
「血液を、心臓まで戻って来させなければ良いんじゃない?」
って思った人、いますか?
それ、正解。
そういうのも、心不全の治療の一つなんですよ。
心臓が送り出した血液が戻ってこない、どっかに行く。
って事は、血液が体の外に出るって事だから。
「出血」って事?
って思った人もいるかもしれませんが。
さすがに、出血させるのが心不全の治療、
ってわけはありません。
厳密に言うと、「体の中で、一時的に血液を貯めておく」
という治療になります。
体の外に血液が出たら、出血ですから。
心臓っていうのは、ポンプの役割をしていて、
血液を体に送り出す役目があります。
そいで、その血液っていうのは、「血管」
の中に入っています。
「心臓」 → 「血管(動脈)」 → 「体全体(臓器)」
→ 「血管(静脈)」 → 「心臓」 → 「血管(動脈)」
こんな感じで、血液は体の中をぐるぐる回っています。
じゃあ、心臓が血液を送り出すんだけど。
途中の「血管」が太くなったら、どうなりますかね。
「血液の一部が血管の中に残る」ので、
心臓まで戻ってくる血液の量は、減りませんか?
心臓まで戻ってくる血液の量が減るので、
心臓の負担を一時的に減らす事ができます。
心臓が疲れて、心臓の機能が落ちた状態が心不全ですから、
心臓に戻ってくる血液を減らして、負担を取る。
こういうのも、心不全の治療になります。
血管を一時的に太くする(広げる)っていう薬なので、
こういう薬を、「血管拡張薬」って言います。
これも、点滴と飲み薬と両方あります。
その他に、心不全がものすごく悪くなると血圧が下がるし、
不整脈が出たりとかもするので。
血圧が下がったら、血圧を上げる薬を使う。
不整脈が出たら、不整脈を止める薬を使う。
っていうのも、心不全の治療になりますよ。
そんな訳で、今日も「急性心不全の治療」についてでした。
復習を入れながらだったけど、
今日も少し専門的な内容が多かったかな。
おおざっぱで良いので、【今日のまとめ】は見てね。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●急性心不全の治療2
 ○血管拡張薬(点滴と飲み薬、両方ある)
 ○血圧が下がれば、血圧を上げる薬
 ○不整脈が出れば、不整脈を止める薬、等
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