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  ◆ やぶ医師のひとりごと       第 112 号  ◆
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 H20年2月22日発行 購読者数 12157名
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 ブログ: 「健康、病気なし、医者いらず」
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  <本日のテーマ> 心不全24(心不全での注意点2)
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今日も「心不全での注意点」についてです。
まずは、先週までの復習。
●心不全とは
 ○「心不全」というのは、「病気」ではなく、「病態」。
●心臓の役割
 ○「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしている。
 ○心臓のポンプ機能が低下した状態の事を「心不全」という。
●心不全の症状
1)心臓(ポンプ)の出力低下による症状
 ○疲れやすい、頻脈、動悸、息切れなど運動能力の低下
2)肺のうっ血による症状
 ○呼吸困難、起座呼吸、咳、痰(ピンク色の泡状の痰)
3)腎臓のうっ血による症状
 ○尿量が減り、体重が増える。
4)消化器のうっ血による症状
 ○食欲低下、吐き気、お腹の張り
5)全身のうっ血による症状
 ○体のむくみ
●心不全の重症度(NYHA分類)
 ○NYHA I~IV度
 I度が軽症で、IV度が重症
●心不全の原因となる病気
 ○心筋梗塞、心筋症、心筋炎、老化心、貧血、慢性の肺疾患
 ○甲状腺機能亢進症、低下症、脚気など
 ○心臓弁膜症、先天性心疾患(生まれつきの心臓の病気)
 ○「収縮性心外膜炎」、「心タンポナーデ」、高血圧
 ○洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど
 ○心房細動、発作性上室性頻拍症など
●心不全の検査
 ○胸部レントゲン写真、心電図、血液検査
  心臓カテーテル検査、胸部CT、MRI等
●心不全の治療
 ○「心不全そのもの」の治療に加えて、
  「心不全の原因となる病気」の治療もある。
●心不全の予防
 ○心不全そのものを予防する事はできない。
 
 ○ただし、「心不全の原因となる病気」
  高血圧に関しては、生活習慣を改善する事によって、
  ある程度は予防できる。
 ○「心不全の原因となる病気」である「心筋梗塞」
  に関しても、禁煙、高血圧、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)
  を予防する事によって、ある程度は予防できる。
●心不全での注意点
 ○水分と塩分を制限する。
「心臓」は、血液を循環させる「ポンプ」の役割をしています。
で、そのポンプの機能が低下した状態が「心不全」です。
「心不全の症状」として、疲れやすさや、息切れ、動悸、
呼吸困難、咳、痰などがあります。
そして心不全の原因となる病気には、心筋梗塞、心臓弁膜症、
高血圧、徐脈や頻脈等の不整脈があるんですよ。
そいで、「心不全の治療」の基本は、
体の中に貯まった水分を、体の外に出してあげる事です。
それに加えて、「心不全の原因となる病気の治療」もあります。
また、心不全そのものは予防する事は出来ないけど、
心不全の原因として最も多い心筋梗塞に関しては、
高血圧や糖尿病、高脂血症(脂質異常症)を予防して、
動脈硬化を進ませなければ、ある程度は可能なんですよ。
で、実際に心不全になっちゃった場合には、
水分や塩分を制限する必要がある、って話でした。
そいで、今日も心不全での注意点の続きです。
●心不全での注意点
心不全っていうのは「心臓の機能が低下した状態」
っていう事ですから。
心不全の患者の場合、心臓にあまり負担を与えないようにする。
っていうのが、原則です。
水分(塩分)を取りすぎると、体の中の水分が
多くなりすぎて、心臓に負担がかかる。
だから、水分(塩分)を制限するんだよ。
っていうのが、先週の話でしたね。
そいで、今週はそれ以外で、心臓に負担がかかることを
やめましょう、っていう話です。
○運動制限
運動した後って、心臓がバクバクしますよね。
あれって、心臓がたくさん動いているって証拠なんですよ。
そして、息もハーハーいいますよね。
運動をすると、筋肉がいつのも何倍も酸素を必要とするので。
呼吸も荒くなるし、酸素を運ぶ血液もたくさんいるから。
血液を送り出すポンプの役割をしている心臓も、
たくさん仕事をしなきゃいけないんですよ。
一分間に60回、心臓が拍動するより、
120回の方が、2倍の血液を送れますよね。
でも、それって心臓が2倍働いているっていう事だから。
すごーく、心臓に負担がかかっている、って事なんですよ。
運動をすると、筋肉が大量に酸素を使うので。
心臓がたくさん働かなきゃいけなくなっちゃうんです。
だから、心不全の場合「運動制限」っていうのも、
大事になります。
ただし、心臓が悪い人は、ずーっと安静にしなきゃならない。
って事ではないですよ。
急性心不全で、急速に悪くなった場合は、
一時的に絶対安静のような状態が必要ですけど。
ずーっと安静にしていたら、寝たきりになっちゃいますからね。
それに、慣れてきたら逆に軽い運動をした方が、
心臓にも体にも良いですから。
慢性心不全の場合は、軽い運動は良いけど、
激しい運動はしてはいけない、って事になります。
○太りすぎない様に、注意する
単純計算で、体重50キロの人と体重100キロの人。
どっちが、栄養とか酸素必要ですかね。
やっぱ、100キロの人ですよね。
体重が多いっていう事は、それだけ必要な酸素や
栄養とかが多いって事になります。
ま、厳密には内臓も筋肉も2倍って事ではないので。
2倍まではいかないと思いますけどね。
でも、多い事は確かです。
酸素や栄養を運ぶのは「血液」ですから。
血液を送り出すポンプの役割をしている、心臓にも
当然負担がかかります。
だから、体重が多いと、心臓にかかる負担も多くなるので、
太りすぎない、って事も大事です。
○風邪をひかない
熱がでると、脈が速くなりますよね。
水分が足りなくて、脱水になるって事もあるんですけど。
そうでなくても、熱が出ると脈が速くなります。
脈の速さっていうのは、心拍数とほとんど一緒ですから。
それだけ、心臓も動いている、って事になります。
だから、心臓負担をかけないために、
風邪をひかない、熱を出さないって事も必要です。
まあ、風邪をひきたくて、ひく人なんていませんから。
風邪ひかないように注意してね、って事です。
そんな感じで、今日も心不全の注意点についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
これで「心不全」については終わりですよー。
お疲れ様でした!!!
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●心不全のでの注意点2
 ○激しい運動はしない
 ○太りすぎない
 ○風邪をひかない
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