━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ◆ やぶ医師のひとりごと     第 120 号  ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 H20年4月18日発行 購読者数 12606名
────────────────────────────
 ブログ: http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/
  __________________________
  <本日のテーマ> 慢性腎臓病(CKD)8
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「慢性腎臓病(CKD)」について。
まずは、先週までの復習。
●慢性腎臓病(CKD)とは
 腎臓の機能が低下し、腎臓が障害をおこした状態(病態)。
●慢性腎臓病(CKD)とは、具体的には、
 おしっこ(尿)からタンパクが出たり、
 腎臓の機能が100点満点中60点以下、
 というのが3ヶ月以上続いた状態(病態)。
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気には、
 糖尿病、高血圧、慢性腎炎等がある。
●慢性腎臓病(CKD)のステージ分類
ステージ      重症度       進行度による分類
                   GFR(mL/min/1.73m2)
 1 腎障害はあるが、GFRは正常または亢進  ≧90
 2 GFR軽度低下              60-89
 3 GFR中等度低下             30-59
 
 4 GFR高度低下              15-29
 
 5 腎不全                 <15
(下線は乗数です。m2はmの2乗です。)
●慢性腎臓病(CKD)の重要性
 慢性腎臓病(CKD)は、腎臓が悪いというだけでなく、
 動脈硬化が進んで、心筋梗塞や脳卒中になりやすくなる。
●慢性腎臓病(CKD)の頻度
 ○厳密に慢性腎臓病(CKD)の定義を当てはめると、
  日本には慢性腎臓病(CKD)の患者数は約2000万人。
 ○ただし、日本人というのは、元々腎臓が悪い人種なので、
  それを考慮すると、約400万人の患者がいる。
●慢性腎臓病(CKD)の検査
 ○血液検査、尿検査
●慢性腎臓病(CKD)の症状
 ○基本的には慢性腎臓病(CKD)に症状はない。
 ○ただし、慢性腎臓病(CKD)が進んで、
 
  腎機能がかなり悪くなったり、尿から大量にタンパク
  が出ている場合は、体がむくんだり、
  息が苦しいという症状が出る場合もある。
「慢性腎臓病(CKD)」っていうのは、病気ではなく、
腎臓の機能が低下している状態(病態)です。
具体的には、腎臓の機能が100点満点中60点以下、
というのが3ヶ月以上続いた状態なんです。
腎臓が悪いと、動脈硬化が進んで、心筋梗塞とか脳卒中とか
恐ろしい病気になりやすくなっちゃうんですけどね。
慢性腎臓病(CKD)の人って、日本で400万人位います。
慢性腎臓病(CKD)って診断するためには、
血液検査や尿検査なんかの検査をするんですが、
慢性腎臓病(CKD)には、基本的には症状はありません。
ただ、重症になると、体がむくんだり、息が切れるといった
症状が出る事もある、って話でした。
そいじゃあ、慢性腎臓病(CKD)っていうのは、
病気ではなくって病態なのはわかるけど。
そもそも、どんな病気の時に慢性腎臓病(CKD)になるの?
って事で、今日は「慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気」
についてです。
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気
慢性腎臓病(CKD)っていうのは、
腎臓の機能が悪いという病態(状態)です。
で、なんで腎臓の機能が悪くなるかっていうと。
おおざっぱに言うと、2つ。
1),腎臓をたくさん使って、腎臓が疲労してくる。
2),病気で腎臓の機能が悪くなる。
この2つですわ。
1)に関しては、一言で言うと、「加齢」の事ですね、ほとんどは。
腎臓っていうのは、おしっこ(尿)を作る臓器なんですが。
だいたい、一日に1~2リットルのおしっこ(尿)を作っています。
まあ、その100倍くらいの水分を
体の中で使っているんですけどね、循環させて。
今日は腎臓を大事にするために、腎臓を休ませよう。
とか、そんな事はできないので。
生きている限り、腎臓という臓器は、自分の意志とは関係なく、
毎日毎日、おしっこ(尿)を造ってくれます。
働き者なんですわ。
人じゃないけど(笑)
そんな風に、何年も、何十年も腎臓を使っていたら当然、
腎臓の機能はだんだん落ちてきます。
80歳まで生きていたら、80年間、毎日毎日、
腎臓はおしっこ(尿)を造り続けているんですからね。
超高性能のコーヒーのフィルターがあっても、
1万回も使ったら、徐々にフィルターが詰まってきて、
性能が悪くなっちゃいますよね。
まあ、そんな感じですわ。
どのくらい腎臓の機能が落ちてくるかっていうと。
具体的には、腎臓の機能っていうのは正常の人でも、
10年毎に100点満点でだいたい2~10点ずつ、
腎臓の機能は落ちてきます。
一番腎機能が良い20歳の時に、腎機能が100点だとして、
10年間で5点ずつ減っていくとすると。
80歳になると、20歳から60年経つから、
減っていくのは、6x5=30点になります。
だから80歳になると、腎臓の機能は、
100-30=70点くらいになります。
これ、普通ですね、はっきり言って。
80歳になっても、腎機能が100点なんて人は、
基本的にはいません。
また、全く病気がない人だったら、80歳になっても
10年で10点ずつ減っていったとしても、
100-10x6=40点になります。
これは、100点満点で60点以下だから、
慢性腎臓病(CKD)になりますよね。
緩い基準で、50点以下で慢性腎臓病(CKD)だとしても、
当てはまってしまいますよ。
40点だからね。
でも、まあ、この位だったら、透析をしなきゃいけないって程、
腎臓の機能が悪いわけでもないし。
先週もやったけど、この程度だったら
症状は殆どの場合は出ないので。
定義の上では、慢性腎臓病(CKD)になりますけど、
基本的には問題ありませんわ。
本題の「病気」の話まで行かなかったけど。
思っていたよりも、ちょっと長くなってしまったので。
今日はここまでにしましょうか。
そんな訳で、今回は
「慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【今日のまとめ】
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気1
 ○腎臓の機能が低下する原因
 1),腎臓をたくさん使って、腎臓が疲労してくる。
  具体的には年を取ること(加齢)
 2),病気で腎臓の機能が悪くなる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━