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  ◆ やぶ医師のひとりごと      第 121 号  ◆
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 H20年4月25日発行 購読者数 12606名
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  <本日のテーマ> 慢性腎臓病(CKD)9
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「慢性腎臓病(CKD)」について。
まずは、先週までの復習。
●慢性腎臓病(CKD)とは
 腎臓の機能が低下し、腎臓が障害をおこした状態(病態)。
●慢性腎臓病(CKD)とは、具体的には、
 おしっこ(尿)からタンパクが出たり、
 腎臓の機能が100点満点中60点以下、
 というのが3ヶ月以上続いた状態(病態)。
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気には、
 糖尿病、高血圧、慢性腎炎等がある。
●慢性腎臓病(CKD)のステージ分類
ステージ      重症度       進行度による分類
                   GFR(mL/min/1.73m2)
 1 腎障害はあるが、GFRは正常または亢進  ≧90
 2 GFR軽度低下              60-89
 3 GFR中等度低下             30-59
 
 4 GFR高度低下              15-29
 
 5 腎不全                 <15
(下線は乗数です。m2はmの2乗です。)
●慢性腎臓病(CKD)の重要性
 慢性腎臓病(CKD)は、腎臓が悪いというだけでなく、
 動脈硬化が進んで、心筋梗塞や脳卒中になりやすくなる。
●慢性腎臓病(CKD)の頻度
 ○厳密に慢性腎臓病(CKD)の定義を当てはめると、
  日本には慢性腎臓病(CKD)の患者数は約2000万人。
 ○ただし、日本人というのは、元々腎臓が悪い人種なので、
  それを考慮すると、約400万人の患者がいる。
●慢性腎臓病(CKD)の検査
 ○血液検査、尿検査
●慢性腎臓病(CKD)の症状
 ○基本的には慢性腎臓病(CKD)に症状はない。
 ○ただし、慢性腎臓病(CKD)が進んで、
 
  腎機能がかなり悪くなったり、尿から大量にタンパク
  が出ている場合は、体がむくんだり、
  息が苦しいという症状が出る場合もある。
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気1
 ○腎臓の機能が低下する原因
 1),腎臓をたくさん使って、腎臓が疲労してくる。
  具体的には年を取ること(加齢)
 2),病気で腎臓の機能が悪くなる。
「慢性腎臓病(CKD)」っていうのは、病気ではなく、
腎臓の機能が低下している状態(病態)です。
具体的には、腎臓の機能が100点満点中60点以下、
というのが3ヶ月以上続いた状態です。
腎臓が悪いと、動脈硬化が進んで、心筋梗塞とか脳卒中とか
恐ろしい病気になりやすくなっちゃうんです。
慢性腎臓病(CKD)って診断するためには、
血液検査や尿検査なんかの検査をするんですが、
慢性腎臓病(CKD)には、基本的には症状はありません。
ただ、重症になると、体がむくんだり、息が切れるといった
症状が出る事もあるんですよ。
そいで、腎臓っていうのは年を取ったり、
病気になると悪くなる、って話でした。
そいじゃあ今日は、具体的にどんな病気になると、
慢性腎臓病(CKD)になるの?
って事で、今日も「慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気」
についてです。
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気
腎臓の機能が悪くなる原因は、おおざっぱに言うと2つ。
1),腎臓をたくさん使って、腎臓が疲労してくる。
2),病気で腎臓の機能が悪くなる。
この2つです。
先週は、1)について勉強していったので。
今週は、
2),病気で腎臓の機能が悪くなる。
についてです。
慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気で多いのは、
 (1)糖尿病
 (2)慢性糸球体腎炎
 (3)高血圧
この3つです。
日本で透析してる人って、何人位いるか知ってますか?
実は、約26万人もいるんですよー。
これって、ダントツで世界一の数です。
世界中で透析してる人の約半分は、日本でやっています。
医療費も、透析患者だけで1兆円くらいかかってるんですわ。
日本は借金大国だから、医療費も減らす、って言って、
政府は弱い者いじめをして、医療費を削減しています。
新聞やテレビ、そしてブログなんかでも書かれてますよね。
日本の医療費は先進国の中でも一番安いんだから、
私はこれ以上医療費を削減すべきではないと思いますが。
政府はもっともっと、貧乏人から搾取しようとしています。
まあ、その話は置いておいて。
透析になったら、1人で年間数百万円も医療費がかかるし、
週に3回も病院に来て透析しなきゃならないから。
かなり大変なんですよ。
だから、透析になる前に、腎臓がそれ以上悪くならないように、
慢性腎臓病(CKD)になる前に、もしくは、
慢性腎臓病(CKD)なっても早期で食い止める、
って事が大事なんです。
ちなみに、透析になる病気別の割合は、
 (1)糖尿病性腎症      42・9%
 (2)慢性糸球体腎炎     25・6%
 (3)腎硬化症(高血圧)    9・4%
となっています。
慢性腎臓病(CKD)になる原因疾患の割合というのは、
実は正確にはわからないんですけどね。
でも、だいたい同じくらいだろう、って思われています。
 (1)糖尿病
このブログでも以前やっていますし。
私が書いた無料レポートにも書いていますよね。
糖尿病については。
ちなみに、無料レポートはこれっす。
 ★日本一わかりやすい!「糖尿病」
 http://www.muryoj.com/get.php?R=824&M=874
糖尿病っていうのは、血糖値が高いってだけではなくって、
動脈硬化も進むし、腎臓や目もやられてしまう病気です。
そいで、悪くなったら腎不全になって、
透析しなきゃいけなくなったり、
失明してしまうこともある、恐ろしい病気です。
日本でも、どんどん糖尿病の患者の数が増えていっています。
糖尿病になった結果、腎臓が悪くなることを、
「糖尿病性腎症」って言います。
腎不全の患者も、透析する患者の数も増えているのですが、
透析する患者の病気で一番多いのが、「糖尿病性腎症」です。
 (2)慢性糸球体腎炎
「慢性」っていうのは、医学用語で、
「ずーっと」、とか「長期間」っていう事です。
逆の言葉が「急性」ですね。
一時的なとか、そういう意味っすね、こっちは。
「炎症」っていうのは、わかりやすいのは「風邪」かな。
「風邪」ひくと、喉が痛くなりますよね。
あれって、喉に炎症が起きているからなんですよ。
で、何日かしたら治るから。
風邪っていうのは、正式名称は「急性上気道炎」って言います。
ああいう、炎症が「慢性」だから、
ずーっと腎臓に起きているのが、「慢性腎炎」です。
腎臓の中の「糸球体」っていう所。
「糸球体」っていうのは、主におしっこ(尿)を
造っているところなんですけど。
この「糸球体」に炎症が起きているから、
「慢性糸球体腎炎」っていわれます。
一番有名なのは、「IgA腎症」っていう病気です。
この病気の場合は、血尿って言って、
尿に血が混ざる場合が多いです。
日本で透析になる病気で一番多いのは、「糖尿病」なんですが。
それって、結構最近の事なんですよ。
それまで、約10年前くらい前までは、
「慢性腎炎」、「慢性糸球体腎炎」が一番多かったんですよ。
 (3)高血圧
これも生活習慣病だから、メルマガでも何回も出ていますよね。
高血圧っていうのは、ただ血圧が高いってだけではなく、
血圧が高い状態が続くと、動脈硬化が進むし。
心臓や腎臓もやられていっちゃうんですよ。
高血圧の結果、腎臓がやられちゃって、
腎臓の機能が悪くなると「腎硬化症」って言われます。
ちなみに、高血圧についての無料レポートは、これっす。
 ★日本一わかりやすい!「高血圧」
 http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
糖尿病があって、高血圧もあって、腎臓が悪い人とか。
慢性糸球体腎炎で血圧も高いと、腎不全が進み易いとか。
本当は、単純にはいかないんですけどね。
この3つの病気が、慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気では
多いんで、これだけ覚えれば良いっすよ。
そんな訳で、今日も
「慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気」についてでした。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきますね!
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【今日のまとめ】
●慢性腎臓病(CKD)の原因となる病気2
 (1)糖尿病(糖尿病性腎症)
 (2)慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)
 (3)高血圧(腎硬化症)
参照:CKD診療ガイド
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