脳卒中シリーズの、「一過性脳虚血」について。
まずは、前回までの復習。

●一過性脳虚血とは

○一時的に脳に血が行かなくなる病気
○原因は、動脈硬化等
○様々な症状を引き起こす
●一過性脳虚血の原因
○動脈硬化が進んで、脳に行く血管が細くなって、かつ
1,一時的に脳に行く動脈が詰まった場合
2,一時的に血圧が下がった場合

●一過性脳虚血の症状

○片方の目が見えなくなる
○体の半分(顔を含む)がしびれる
○手足に力が入らなくなる
○ろれつが回らない
○言いたいことがあっても言葉が出てこない
○ものが突然2重に見え始める
これらの症状がほとんどの場合、数分~数十分で、24時間以内に跡形もなく消失する。

●一過性脳虚血の検査と診断

○頸動脈エコー
○頭のCT,MRI,MRA

●一過性脳虚血の治療

○内科的治療(薬物治療)
「一過性脳虚血」って病気は脳卒中の一種です。
動脈硬化が進んで、脳に行く血管が細くなり、更に、一時的に血管が詰まったり、血圧が下がる事により症状が出る。
そして、検査にはCTやMRIを使って診断する。
治療には、薬などがある、って話でした。

じゃあ、薬以外の一過性脳虚血の治療って何?って事で、今日は、「一過性脳虚血の治療2」です。

薬物療法を行っても、脳に行く血管は狭いまま。
でも、血の塊が血管に詰まりにくくするために、「血液をさらさらにする薬(抗血小板薬)」という薬を飲む治療です。
あくまでも、元になる、脳に行く血管は細いままなんですよー。

それでも、血液が固まりにくくなっているので、脳に行く血管が詰まる確率は低くなりますけどね。
でも、やっぱり、それだけでは不十分。
薬だけでは、脳梗塞になる確率が高いよ。
って人には、手術をします。

●一過性脳虚血の治療

○手術
1),頸動脈内膜剥離術(けいどうみゃくないまくはくりじゅつ)
脳に行く血管で、首にある頚動脈って動脈があるんですが。
これが中等度(50%)以上狭くなっている患者の場合。
薬を飲んでいるだけの人と、手術をした人を比べたら、手術をした人の方が脳梗塞の発生率が低くなります。
特に70%以上頚動脈が狭くなって、一過性脳虚血発作や軽い脳梗塞を起こした患者の場合。
内服治療では2年間で約26%の患者さんが脳梗塞を起こしてしまうんです。
もちろん、薬を飲まなかったら、もっと高いですけどね。
でも、頚動脈内膜剥離術を受けた患者では、その危険性が約9%になるんですよ。
26%と9%じゃ、かなり違いますよね、脳梗塞になる確率。

だから、頸動脈がすごく狭い人。
具体的には70%以上の狭窄がある場合は、頸動脈内膜剥離術(けいどうみゃくないまくはくりじゅつ)
って呼ばれる手術が行われます。
具体的には、こんな感じ。

→ http://www7.plala.or.jp/neuro/newfile12.html
参考:池田脳神経外科>手術>頚動脈内膜剥離術

まず全身麻酔をして、首の皮膚を切開して頸動脈を出します。
で、血流を一時的に遮断して頚動脈を縦に切開します。
そいで、狭窄の原因となっている血管の内側の厚くなっている所(内膜)だけを取り除く手術です。
手術が終わったら、狭くなった血管が広がって、血の流れが良くなるって訳ですわ。
でも、全身麻酔をするような手術だし。
他にも重い病気があって手術ができない、って人もなかにはいるんですよね。
そういう人は、また別の治療を行います。
一番大事なのは、一過性脳虚血や脳梗塞にならない事ですよ♪
一過性脳虚血や脳梗塞の予防には、これを読んでね!

★ 日本一わかりやすい!「高血圧」
http://www.muryoj.com/get.php?R=826&M=874
★『日本一わかりやすい!「糖尿病」』
http://www.muryoj.com/get.php?R=824&M=874

って事で、今日は「一過性脳虚血の治療2」についてでした。
来週は、手術ができない人の治療について書いていきますよ。
そいじゃあ、今日はここまで。
いつものように、下にまとめを書いておきます。

【今日のまとめ】

●一過性脳虚血の治療
○手術
1)、頸動脈内膜剥離術
全身麻酔をして、頸動脈の狭窄の原因となっている
血管の内側の厚くなっている所(内膜)だけを取り除く手術。